現在の仕事について

  • 2008.07.27 Sunday
  • 22:50
”〜に住んでみたい”という漠然とした思いなら、たぶん誰でも持っていると思う。
”将来は〜の国に住みたい”とか”老後は〜でのんびり暮らしたい”とか。
多くの人がそのような事を夢見ながら、毎日の仕事と生活に一生懸命励んでいる。

だけど現実には、口で言うほど簡単な話ではない。
仕事の問題、家族の問題、住み慣れた土地を離れ、見知らぬ土地へ移るのは勇気がいるし、それ以外にも考えなくてはならない事が山ほどある。

自分の場合、なぜ今、移住なのか?
”昔からの夢”だから?それは当然ある。
でもそれだけでは、具体的な行動にまでは移りにくい。
”自然に囲まれた新しい環境で生活してみたい”
というのも大きいが、それも上に同じである。

真剣に移住について考えるようになったのは、それほど以前のことではない。
ここ最近、自分の将来、家族と子供の将来、その他の私生活や人間関係など、全ての物事に対して強い閉塞感と無力感を抱いていた。
それが仕事と生活環境に由来する問題だというのは以前から分かってはいたのだが、何もそれらに対する答えを見出せないままになっていた。
そんなある日、仕事中に突然”もうあかん、このままでは自分がダメになる”と感じたのである。
”何かを変えるべく行動しないと”そう強く思った。

”島に住みたい”そう初めて思ったのは、もう15年以上も前のことである。
暖かくて、自然と海に囲まれた島に住むというのが、長年の漠然とした夢であった。
大都市近郊で育ち、青年期には都会に憧れ、都会での生活も経験した。
若い頃には魅力的だった都会が持つ物量と情報が、現在では自分の中で色褪せて、むしろ目障りになり、そんな物から遠ざかって暮らしたくなっている。
今なら何も思い残すこと無く、島で暮らせるんじゃないか、そう思った。

自分が勤めるのは、従業員は社長を含めて4名の小さな町の自動車屋さん。
社長家族以外の従業員は自分だけ。
現場仕事は自分に任されているが、会社の運営、営業等はすべて社長が行っている。
社長にはひとり息子がいて、将来的にはこの息子が会社を継がざるを得ないのだろう。
父親の社長は、仕事でも何でも器用にこなすのだが、その息子は父親に似ず不器用。
自動車の修理という仕事にはどうも向いていない。

彼が将来社長の代わりを勤められるのかは、今後の彼の努力次第だとは思うが、営業、経理など会社運営の殆どを社長に一任している現在の状態を、そっくり彼が引き継げるのかといえば、正直かなり難しいと感じる。
仕事の能力、仕事に対する姿勢、人間性など、経営者としての器の差が、現社長と息子の間には大きな隔たりがあるのは否めない。
仮に将来彼が社長になったとしても、自分がその下で働くのは難しいと以前から思い続けていた。

最近のニュースなどを見ていると、従業員を消耗部品のようにしか扱わない企業が多い中で、うちの会社は昔ながらの家族経営で、労働条件や、待遇などはとても良くして頂いている。
そして従業員の自分や家族に対しても本当の家族同様に接してもらい、本当に感謝している。

しかしながら、社長自身もすでに70近い高齢になって、数年先の会社がどうなるのか本当にわからない。
いきなり会社が無くなるなんて事が、突然明日に起こってもおかしくないのだ。

入社したのが16年前、その頃はまさかこんなに長い間この会社にお世話になるなんて思ってもみなかった。
入社当時の自分もご多分に漏れず、将来に対する明確な目標も持っていなかった。
終身雇用なんてことは入社当事から考えていなかったが、居心地の良さと”まあどうにかなるさ”と、意識的にあまり先の事は考えずに日々過ごしてきた。
しかし、そうこうしている内にも結婚、出産、子育てと、気が付けばあっという間に16年である。

じゃあ自分で独立するか転職でもすれば?とよく人にいわれたものだ。
しかし自分はこれまで、”独立して商売をしたい”とか”金儲けがしたい”等という気持ちは昔から持ったことが無い。
全くそういった事に興味が無い。なんでと言われたって、無いものは無い。
転職すると言ったって、自分にできる事といえば、同業種しかない。
同業の他社の社員待遇などを見ていると、どこも給料は今の会社より格段に安いし労働条件も悪い。
ただでさえあまり好きな仕事ではないのに”それなら今のところでいれるだけ頑張るか”と踏ん切りがつかなかったのである。

現在自分は36歳、決して若くは無い年齢になろうとしている。
しかし、今ならまだ仕事も探しやすいし、精神的な柔軟性もまだ失っていない。
娘の年齢的にも、今ならまだ知らない土地へ行くのもそれ程問題は無いだろう。
仕事や転職、そして子供の年齢、本人達の肉体的、精神的な体力と柔軟性、それらを考えると10年後いや5年後では、移住という生活環境の大変化を伴う行動は、現在と比較にならないほどに困難になってくるだろう。

幸いな事に身体だけは頑強にできているので、行動に移すなら今しか後がないと思うのだ。

都会暮らし

  • 2008.07.26 Saturday
  • 04:59
現在の我が家の生活環境といえば、以前にも書いたが、場所的には大都会のど真ん中であり、自分の勤務先も嫁のパート先も自宅から自転車で5分程度。
娘の通う小学校も同じ程度の距離にあるが、こちらは徒歩で通うので、子供の足で徒歩20分ほどかかる。
通勤に費やす時間が殆ど無く、その分の時間は自分の為に使う事が出来るので、そういった意味では気に入っている。
その他の日常生活に関連する買い物や病院、その他もろもろの殆ど全ての事が自宅から1キロの範囲内で完結する。確かに普段の生活には非常に便利ではある。

自分達が暮らす都市中心部にもどんどん新しいマンションが建設されている。自宅からざっと見渡しただけでも超高層マンションなど10箇所位は建設中だろうか。
バブル期の異常な土地価格の上昇で、一時都市中心部からの若年人口の流出が問題になった。それを防ぐ為に現在では新婚世帯への家賃補助や、子供への養育費補助などの公的援助が周辺自治体よりも充実し、それらが功を奏してか若い世代が都心へ戻ってきている。
娘の通う小学校もマンションの増加と共に近年急激に生徒数が増加している。
少子化が叫ばれているが、自分達の周辺だけを見ているとほんまに少子化かいな?と思ってしまうほど、公園などにも子供が多い。
加えて、仕事をリタイアした団塊世代が不便な一戸建てを棄てて病院やインフラの充実した都会への住み替えも多いと聞く。
車はあれば便利だが無くても特に不自由はしない。自分達も自家用車はない(車庫代が高くて持てない)が普段の移動はすべて自転車か徒歩、もしくは公共交通機関でまかなえる。

こうやって書いていると、自分の本意とは裏腹に、いいことばっかりのような気がするけれど、実際に都会に生活していると、街と人間が吐き出すうねりに飲み込まれ、情報や時間に常に追いまくられている様な気がするのだ。
利便性と快適な生活の裏に見えてくるのは人間の欲望と傲慢さ。
人の心はカラッカラに乾いている。

とにかく人も車も情報も、なにもかもが過剰に過ぎ、無意識のうちにそれらに飲み込まれ溺れてしまう。
沢山の人間が住み、情報があふれ、大量にものが消費される都会では、様々な歪みを実際に目にしたり感じたりする。
格差社会、環境問題、ワーキングプア、ニート、ゴミ問題、最近新聞をにぎわす無差別殺人など、まるで人間社会が出口の無い袋小路に閉じ込められたような気分にさせられる嫌な問題が山積みである。

ゴキブリとねずみとカラスと鳩以外住めないような土地に暮らしているのは、やはりどうかと思う。



種子島

  • 2008.07.25 Friday
  • 14:02
種子島

鹿児島県、大隈半島の南に浮かぶ、雄大な自然と美しい海に囲まれた島
一般的に知られていることといえば、鉄砲伝来とロケットの打ち上げで有名な種子島宇宙センターでしょうか。

自分が一番この島に惹かれる理由、それは温暖な気候と美しい浜、そして波。

その種子島へ移り住みたいと考えている。

かれこれ十数年以上、結婚する以前から漠然とではあったが都会を離れてどこか自然の多いところに住みたいと思っていた。
しかしそれは良くある”田舎暮らしへの憧れ”の範囲を超えることはなく、何の具体性も帯びないままに毎日の仕事と結婚生活、出産、育児等々日常という大きな波に飲まれ、殆どかき消されようとしていた。

自分は今年36歳。時間というものは、意識しなければ驚くほどの速さで過ぎていく。
気が付けば、自分の感覚ではつい先刻でしかない十代後半から二十代前半の頃から、すでに十数年が経過していた。
まさに光陰矢のごとしで、しかもその感覚は日を追うごとに強くなっていく。
曜日ごとに日々のルーティーンが決まった会社勤めの日常生活。退屈だけど慣れてしまえばただそれに身を任せておけばある程度得られる安心と安定、そしてささやかな幸せ。
そんな生活を送っていると、一週間なんてほんとにあっという間で、あれは先週の出来事だったのか先々週の出来事だったのか区別が付かなくなることも多々ある。

家族は同年齢の妻と小学2年生で7歳になる娘が一人の3人家族で、現在は大阪の中心部、大都会でのマンション住まい。
自宅周辺には緑なんてものは街路樹以外に見当たらず、河といえば清流道頓堀、豊富にあるのは排気ガスにコンクリートとアスファルト。
大阪の冬は暖かく過ごしやすいが、夏はほんとに醜く、街ぐるみ石焼ピビンバ状態。外に出ればさわやかな風の代わりにコンクリートに熱せられた熱風と、クーラーの室外機からの温風。そして自分にはまったく用の無い、おしゃれな服屋やカフェなどが立ち並ぶ、そんなエリアに暮らしている。

娘はこのあいだ生まれてヨチヨチ歩きをしていると思っていたら、あれよあれよという間に成長し、気が付いたら小学生。
生まれた時からこの環境で育ち、おしゃれに着飾った若者達やお店やビルが建ち並ぶあいだをチャリンコにつっかけで走りまわり、コンビニ、ファーストフード、カフェ、ディスカウントショップ、レンタルビデオショップ等々を自分の庭のように遊びまわる典型的な都会っ子。
自分と嫁は都市近郊ベッドタウンの出身、団塊世代の核家族家庭に生まれ育ち、成人してからの都会暮らし。

そんなどこにでもいる平凡な一家です。
これから移住へ向けてのあれやこれや、自分の思いや家族の考え、その他もろもろ綴っていこうと思います。
まだまだ現時点で具体的には何も決まっていないのですが、とにかく形はどうあれ動かなければ物事は先に進みません。
ここからが小さいながらも大きな一歩になればと思っています。


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